平成29年に法テラス青森に赴任して間もないころ、離婚等の事件で、ひとり親の方の生活の支援が問題になりました。
弁護士としては相手方との間の法律的なところしか専門ではないので、実際問題、どのようにして、育児をしながら、収入を得ながら、もと配偶者となる相手方と関わりながら、生活をしていくのか、というところに困難があったのです。
困ってしまって、法テラス青森の総務係長さん(当時勉強中で、その後晴れて社会福祉士さんになった)に相談してみたところ、総務係長さんから、ひとり親を支援している(公財)青森県母子寡婦福祉連合会の事務局の方を紹介していただき、支援に入って頂けることになりました。
こういう係長さんのような方が身内にいて気軽に相談できるところは、法テラス常勤弁護士(スタッフ弁護士・スタ弁)の良いところかなと思います。
そうして、ぼくが八戸に異動になってしまった後も、引き続き支援を通じてお付き合いをさせて頂いていたところ、研修大会のご案内をいただいたので、1日目だけですが参加させて頂いてきたということなのです。
(お願いして参加させて頂いたのに、当日お邪魔したら来賓扱いにしていただいていて驚きました。ご配慮ありがとうございました)
ぼくが参加したのは、一つは厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課の方からのひとり親家庭の支援施策の説明でした。
給付制度の説明がたくさんあった上に、弁護士に身近なところでも、養育費の確保のための一連の取組み、たとえば、養育費の民事執行の強化や、離婚届に面会交流や養育費の取決めの有無の欄を設けることなどについても説明がありました。
ぼくが参加したもう一つは、青森公立大学の先生のコーディネートによる研修討議(各地の県母連的な組織の会員の方?からの発表とそれに対する助言・質疑)でした。ひとり親になった方の体験談は、離婚等の事件のその後を示すともいえるわけで、今回聞けて本当に良かったです。
離婚等の事件のお客さんは、その後ひとり親になる場合も多いわけなので、事件が終わったあとの生活のあり方も視野に入れて法的支援ができるよう、さらに勉強していきたいと思います。